さらに踏みつける力を強め、男の指が曲がっては行けない方向へと曲がろうとしていると


?「その変にしたらどうだ」


誰かが俺に声をかけた。

誰だよ…今いいところだろ?空気読めって。


?「お前…人殺しになりてぇのか?」


無視してとどめをさそうとするが、気が散ってトドメをさせない。

あ゙ぁっ!うっせぇな!


奏「テメェには関係ねぇだろ!てか、誰だよ!」


踏みつけるのを辞め、話しかけてくるやつの方を振り返った。

そこには、女が一人立っていた。


蘭蝶「蘭蝶だ…ソイツ死ぬぞ?」


奏「別に死ねばいい!俺の前から楓の前から消えればそれでいい!」


大体、こんなヤツらいなくなったところで誰も困らない!コイツらはきっと俺ら以外の他の奴らにも同じことをしてる。だったらいなくなればいーだろうがよ!


蘭蝶「お前が人殺しになって…そこの彼は喜ぶか?」


奏「はぁ?」


いきなり、何を言い出すんだ?俺や楓のこと、何ひとつとして知らないくせに。


蘭蝶「お前らは双子なんだろ?だったら考えてみろよ…そこの彼が人を殺したらどうする?…」


楓が人を殺す?


奏「そんなの嫌に決まってんだろ!」


第一ありえない。楓は優しい。人を殺すなんてできるわけない。


蘭蝶「じゃあお前が人を殺したらそこの彼はどう思うと思う?」