あんのジジイ。
余計なことをっ…!
…はぁ、しょうがない。
言っちゃったんだから。
「…だって、嫌われれば後から
辛くないでしょ?
もし、死んでもさ。苦しくないじゃん。
だから、鈴翔も私を嫌ってよ。
その方が後々楽だよ。
それじゃ、もう屋上行ったほうがいいよ。
新しいお姫様が待ってる」
私とは違う、健康なお姫様がね。
私は鈴翔から離れて女子トイレに入った。
そして、ポケットから薬の入った箱を出して
その中から3錠を出して飲む。
もう、残り1年になったんだ。
手術?そんなの金がかかるから嫌だ。
私の家は、お母さんが小さい頃に亡くなって
お父さん1人でずっと働いてくれてる。
それで電気代や色々、
なんとか払えていて。
今、苦しい状態なんだ。
鈴翔の家みたいに財閥とかじゃない。
お金がそんなにないんだよ。