綺麗だ…。
「私は姫。
人魚姫って呼ばれてるわ。
この海を守っているのよ」
…夢か。
息が苦しくなってきた。
上に上がると指で教えて海水から顔を出した。
「はぁ…はぁ…。
…夢…?現実…?
…ついに私は死んだ…?」
「夢でもあなたが死んだのも違うわよ?
これは現実。
私もびっくりしたもの。
今日はうるさいボートとか
いないから今日は誰もいないと思って」
目の前に人魚…。
「え、えっと…。ごめんなさい。
今日はあそこにいる人達が貸し切ってて。
私達しかいないんですよ。
あ、私は玖珂 鈴華と言います」


