それしか考えられないでしょ。
「薬で何とかスピードは抑えてるけど、
限界が近いよ」
「そうですか」
「君のお父さんは
お金の心配はしなくていいって
言ってるけど?」
「…そうですか」
お父さん、自分の事考えてない。
私の手術代払ってからの事考えてない。
電気代とか払えるの?
無理でしょ。
「本当に手術しないの?」
「…はい。まぁ、本当に危ないってなって
お父さんが自分が
死んでもいいから頼むっ!!…って、
そう言うならしてあげなくもないですけど」
「ははっ。
いきなりだけど、君は鈴翔の事好き?」
「好き?私が?鈴翔を?
ないです。恋もよくわかりませんし」
「そうかそうか。
鈴翔を昔の鈴翔のまま見ないで、
今の鈴翔を見てみなよ。
そしたら何か気持ちが変わるかもね」


