サガシモノ

☆☆☆

旧校舎の中はいつもと同じように冷たい空気が流れていた。


しかし少しだけ温もりを感じる事が出来るのは、今日は人数が多くて心強いからかもしれない。


「懐かしいな」


「あぁ。でも、この雰囲気は確かに怖いな」


「あ、広間だ。ここでよく遊んだなぁ」


そんな会話をしながら移動するものだから、あたしたちの緊張感までどこかに吹き飛んでしまいそうだった。


9人そろって柱時計の前に立つ。


さっきから黙っているのは水原先生1人だった。


「そろそろ2時だな」


陽がそう言い、ライトを消した。


あたりは暗闇に包み込まれる。


ほんの1分くらいの時間がとても長く感じられるようだった。


今日でなにかが変わる。


もしくは、終わるかもしれない。


大きな期待を抱いていた。


そして、いつもの音が鳴りはじめる。