「お母さんたちがいつまでも気が付かないと思ってた?」


威圧的な声色にあたしはたじろいた。


バレてたんだ……!


一瞬にして体中から汗が噴き出すのを感じる。


なんて言えば信じてもらえるだろう?


なにか、いい言い訳はないだろうか?


そう思って見ても、なにも考えられなかった。


「毎晩なにをしに、どこへ行っているの?」


お母さんが強く質問して来る。


「それ……は……」


喉の奥に声がへばりついてうまく言葉にならない。


焦れば焦るほどいい言い訳なんて浮かんでこなかった。


「遊びたいなら昼間遊べばいいでしょ?」


「遊びたいわけじゃない!」


あたしはブンブンと強く首を振って否定した。


自分が今何に巻き込まれているのか、お母さんに説明なんてできるわけがなかった。