「え、いや。私は……」
「いいじゃん。サクラも食べよ」
断ろうとしたけれど、奏にまで言われては嬉しくなってしまう。
うん、と頷いた。
✻.
「今日空キレイだね」
「ああ。晴れててよかったな」
「あ、はいこれ。奏くんのお弁当」
「いつもサンキューな」
……やっぱり、来なきゃよかった。
目の前で隣に座っている、奏と栗川さんは無意識なのかイチャイチャしてる。
こんなとこ、見たくなんてない……。
それに、奏のお弁当を栗川さんが作ってるなんて、胸がズキズキした。
本当に付き合ってるんだと目の前で確認されてるみたいで……。
私はここにいるの、場違いじゃないの……?
私を誘ったのは、このイチャイチャを見せつけるため…?
なにかの嫌がらせ?
そんなつもりなくて誘ったにしても、今の私には辛くて仕方のないことだった。


