A secret word 〜心に秘めた想い〜





男の子は目線をずっと私から逸らさなかった。


そして、男の子の右手が私の頬にそっと触れた。


驚いている私とは逆に、男の子はずっと無表情で、優しく言葉を発した。



「お前、泣いたのか?」


「……え」


声にならないような、かすれた自分の声。



「目、赤くなってる」


そう言って目の下をなぞるように、優しく触れた。



ドキン……。