「…らっ、おい。サクラ!」


バサっと、ふとんの取られる音がしたかと思うと……



「……うわっ!」


なんだ、夢か……。


「なんだよ、うわっ! って。相変わらず色気ないな」


「な、なななな、なんで、奏(カナタ)がここにいるの!?」


夢に出てきた、本人が目の前に……っ。


「なんでって……あっ。おい、遅刻するぞ」


自分から来といて、用件忘れてたの……。



「わかったわかった。すぐ用意するから外で待ってて!」


奏を追い出すようにドアへ押しやった。


「ったく。早くしろよな」