包丁をあげた私に、悠は驚いていたけど。 「うん、プレゼントに包丁なんてどうかなって思ったんだけど、悠には 料理が似合ってるかなって。」 「ゆら、ありがとう。一人前の料理人になれたとき、この包丁でゆらに ご馳走する。約束するよ。だから...」 「毎朝、僕の作った味噌汁を飲んでください。」 ちょっとクサめな悠のプロポーズにはびっくりしたけど。 「あは、なにそれー。ほんと、悠らしいって言うか...ぐすっ...」 私はそれが悠らしくて。とても嬉しすぎて、また泣いてしまった。