私、今から詐欺師になります

「あの店員、JAROにでも訴えろ」

 誇大広告だ、と言う。

 嘘、おおげさ、紛らわしい……。

「来い、茅野っ。
 ……いてっ」
と秀行が手を離した。

 茅野の手にはスタンガンがあった。

「お前、どんだけその店で買ってんだーっ」

「これは、玲さんがくださったんですっ。
 いろいろと物騒だろうからって。

 女性だったときに持って歩いてらしたみたいで」

「いろいろと物騒って、俺のことかっ。
 あのオカマめっ」
と玲を罵り始める。

 だが、ひとしきり騒いだあとで、気が落ち着いたのか。

「……わかったよ」
と秀行は溜息をついて言った。

「今日はお前には触らないから、落ち着け。
 古島のことはともかく、ちょっとゆっくり考えてみろ。

 お前が外で働きたいというのは認めていい。

 ……そうだ。
 お前、もう古島とは会わないって、仕事に行くのなら、会うだろうが」
と言われ、ははは、と苦笑いする。

「そこはそれ、あれですよ。
 目を合わさないようにするとか」

 お金をいただくときも他所を向いてるとか、と言うと、
「どんな無礼者だ」
と言われる。