しゃがみ込むと、後ろから抱き締められた。
「さっ、触らないでくださいっ」
と反射的に言って、強くはね除けてしまう。
穂積とは違う匂いだったからだ。
座り込んだまま後ろに逃げたが、すぐに壁にぶつかった。
立ち上がった秀行が威圧的に見下ろし、言ってくる。
「どうした、茅野。
もう穂積に穢されたのか。
俺が穢し直してやる」
茅野は慌てて、ポケットに持っていたものを出して、構えたあとで、秀行の、なんだそりゃ、という視線に、鞘に入ってたっ、と慌てて、それを外して、秀行に向け直す。
「……莫迦なのか?」
と言ったあとで、秀行は、その光る刃先を見ながら、
「ついに本物の凶器を出してきたな」
と笑う。
茅野の手には、ナイフがあった。
「近寄らないでくださいっ」
秀行はそれを見下ろし、
「……俺を刺す気か?」
と訊いてくる。
「さっ、触らないでくださいっ」
と反射的に言って、強くはね除けてしまう。
穂積とは違う匂いだったからだ。
座り込んだまま後ろに逃げたが、すぐに壁にぶつかった。
立ち上がった秀行が威圧的に見下ろし、言ってくる。
「どうした、茅野。
もう穂積に穢されたのか。
俺が穢し直してやる」
茅野は慌てて、ポケットに持っていたものを出して、構えたあとで、秀行の、なんだそりゃ、という視線に、鞘に入ってたっ、と慌てて、それを外して、秀行に向け直す。
「……莫迦なのか?」
と言ったあとで、秀行は、その光る刃先を見ながら、
「ついに本物の凶器を出してきたな」
と笑う。
茅野の手には、ナイフがあった。
「近寄らないでくださいっ」
秀行はそれを見下ろし、
「……俺を刺す気か?」
と訊いてくる。



