「古島っ。
なんでお前が怒ってるんだっ。
怒りたいのは、俺の方だっ」
と力一杯怒鳴ったあとで、まだ石が抜けていないらしい秀行は腹を抱えて椅子の上で倒れ込む。
「あー、ほらほら。
早く診てもらいましょうよ。
ね?」
と言いながら、車椅子を押すと、じゃあ、と穂積は帰って行った。
混み合う受付を通りながら、茅野は言う。
「秀行さん、あとで、穂積さんにお礼を言ってくださいよ」
「なんで俺がっ」
「私が早く行かないと、秀行さんが一人で不安だろうと思って乗せてきてくださったみたいですよ」
「そっ、それはありがたいがっ」
と喧嘩腰にだが言うので、あ、本当に心細かったんだ、と思った。
「お前を乗せてくる、まではいいが、わざわざ、此処に顔を出すことはないだろうがっ。
怒りで石も飛び出すぞっ」
「じゃあ、ちょうどいいじゃないですか」
と笑うと、しばらく黙っていた。
なんでお前が怒ってるんだっ。
怒りたいのは、俺の方だっ」
と力一杯怒鳴ったあとで、まだ石が抜けていないらしい秀行は腹を抱えて椅子の上で倒れ込む。
「あー、ほらほら。
早く診てもらいましょうよ。
ね?」
と言いながら、車椅子を押すと、じゃあ、と穂積は帰って行った。
混み合う受付を通りながら、茅野は言う。
「秀行さん、あとで、穂積さんにお礼を言ってくださいよ」
「なんで俺がっ」
「私が早く行かないと、秀行さんが一人で不安だろうと思って乗せてきてくださったみたいですよ」
「そっ、それはありがたいがっ」
と喧嘩腰にだが言うので、あ、本当に心細かったんだ、と思った。
「お前を乗せてくる、まではいいが、わざわざ、此処に顔を出すことはないだろうがっ。
怒りで石も飛び出すぞっ」
「じゃあ、ちょうどいいじゃないですか」
と笑うと、しばらく黙っていた。



