「色々あるんだよ、大人には」 「ふぅん…」 見た目的には私と全く変わらないような若い彼からそんなことを言われると違和感しかない。 「はい、これはめて」 ポーンと投げて寄越された袋の紐を解くと彼の瞳と同じ石のついた指輪が出てきた。 「わぁ…可愛い」 大きさは親指には小さく、人差し指には少しだけ緩いくらい。 「君にもしものことがあったらそれが知らせてくれる」 「防犯ブザー的な?」 「そんなところ、何もないことを願うよ」