「落ち着きました?」


しばらくすると無抵抗に抱かれていたウサギがちらちらと上目使いでこちらの様子を伺ってきた。


「ぼちぼち」

可愛い、癒やされる。


「説明いたしましょうか?」


「頼んだ」


この数分でわかったことは、ウサギはとてもいいやつだってこと、それが分かれば今は十分だ。


「この度は我が主へのご協力感謝申し上げます」


「あ、うん。」

リゾバだと思って浮かれてたんだけどね。


「ご存じないと思いますが物事に裏表があるように、貴女の暮らす世界とは少し異なる世界はいくつか並行に存在します」


「う、うん」


アニメチックにわかりやすくするとパラレルワールドってやつかな。
 

「私はそこから参りました」




オーケー…まだギリギリ許容範囲で理解できる。