本を読むのが小さな頃から好きで。

 幼稚園では友達と遊ぶよりも絵本に夢中だった。

 お母さんには『本さえ与えておけばご機嫌だった』とよく言われたっけ。



 大好きな絵本はシンデレラ。

 いつか私のところにも素敵な王子様が来てくれるんだって、本気で信じてた。




 小学校に入って、読める漢字も増えて。

 私はますます本の世界にのめり込む。


 魔法使いが出てきたり、動物達と冒険するお話も面白かったけど。

 年を重ねてゆくと、小中学生向けの恋愛小説にハマった。


 幼馴染みを好きになったり。

 近所に住むカッコいいお兄さんを好きになったり。


 どの小説も胸をドキドキさせて読んだ。




 この先もう少し大人になったら、本と同じように自分にも幸せな恋愛が約束されていると思ってた。





 だけど・・・。