しかし兵器は少女である

これだけ飛んだり跳ねたり駆けずり回ったりしておきながらなんだが、

「許さない」

庭師に、腹が立った。

髪も含も朝から毎日、給仕達が仕立ててくれたのだから。

「うえ……お嬢さまそりゃないだろぉ。――お? そうだ、じゃあいっちょ、こいつで手を打たねぇか?」

「こいつ?」

「あめ玉だよ、ほれ、三個もある」

そうして庭師がポケットから引っこ抜いたのは、水玉模様の、変なものだった。

目玉ほどの球体に、ひだ状になった三角の耳が二つ、生えている。

「……な、に……これ?」

初めて見る。生きてはなさそうだが、こんな毒々しい模様の物体、すさまじく怪しい。

「お、なんだあめ玉知らねぇのか」

と、なぜか楽しそうに笑った庭師は軍手を外し、球体の耳をつまんだ。

左右へ、引っ張る。と、かさかさと音を立てて、それの皮がめくれた。

「!!!!」

思わず驚きに跳ねる。

皮の中から、黄色い玉が……!!

庭師は私の挙動を笑い、現れた玉をスイと差し出した。