しかし兵器は少女である

給仕がその様を笑いながら、穏やかになだめる。

そして流れで、なぜ私が飛びかかったか、なにをしていたかを話すことになったのだが。

なぜ庭師もそこで、腹の底から込み上げてくるような笑いを、身悶えしながらこらえるのか。

いやそれ以前になぜ笑うのか。

わからない。

怒りではない、少しの腹立たしさ。

そう私は、少し拗ねていた。

「お前達、もうどこか行って。私、ひとりでやる」

そっぽを向きながら突き放すと、庭師も給仕も笑い半分、慌て半分で取り繕った。

「そんなそんなお嬢さま。わたくしめもお付き合いいたしますわ」

「そうですってお嬢さま。俺も一緒に見張りますって」

「好きにして」

ぶっきらぼうに言ったが、実は少し、満足していた。

拗ねるとは、奇妙な感情だなと、知識が苦笑してもいた。