あの頃の想いをもう一度

『そうだなぁ、殺すなら…。君の母親と同じく刺して殺すのはどうかな?』

その言葉に、僕は目を見開く。

そして、フラッシュバックするあの光景。

「…やめろ…」

『それか、首を絞めて殺すとか!』

「やめろ!!」

僕は、力を込めた拳を思いっきり扉にぶち込む。

『なんだよ…、冗談に決まってんだろ?』

もう一人の僕は、腹を抱えて笑う。

「うせろ!」

僕は、もう一人の僕を睨みつける。

『おー、怖い怖い。んじゃ、一回退散するわ』

もう一人の僕は、僕の中へと戻る。

『でも、これだけは忘れるな。お前は、許されない存在だからな』

僕の頭の中で笑い声が響く。

僕の手の甲からは、血が流れる。

「…そんなの知ってる。だから…」

僕は、額に手を当てる。

「皐月に……、助けてもらいたいんだ……」

また、昔のように…。

僕に居場所をくれたように…。

僕は、頭を抱えて座り込む。

それと同時に、校舎内には授業が始まるチャイムが鳴り響いていた。