あの頃の想いをもう一度

【隼人】

僕は、屋上から皐月が出て行ったのを確認して、また屋上へと戻る。

「はぁ…」

扉を閉めて、その場に座り込む。

「何であんなこと言ったんだ…?」

僕は、皐月が大嫌いなのに。

「そろそろ限界があるか…」

僕の方から皐月を突き放したのに、それでも皐月は僕に近づいてくる。

あんな酷いことしたのに。

何で僕と話をしたいんだ。

(やっぱり、皐月は昔のままの皐月だった…)

きっと、何を言っても皐月は僕の中へと入って来ようとする。

覚悟を決めるべきなのか。

本当のことを話す覚悟を…。

僕は、皐月の傍に居てはいけない。

僕が居たら皐月を傷つける。

この屋上で皐月を襲ったように、それ以上に酷いことをするかもしれない。

こんな僕を、皐月が受け止められる訳がない。

今の皐月が昔のように、優しくて好きな女の子でも、僕は怖い。

僕は、矛盾だらけの存在だ。