あの頃の想いをもう一度

隼人のいるクラスにつき、中を覗いてみる。

「やっぱり、今日も居ないか」

「そうだね…」

やっぱり、隼人は私達に会う気ないのかな?

「これは、寮の方で尋ねた方が早そうだな」

「そうだね」

踵を返してクラスに戻ろうとした時――。

ピンポンパンポン―――。

『井澤遼河さん、理事長がお呼びです。至急理事長室に来てください』

と、遼河を呼び出す放送が入った。

「なんだよ…、親父のやつ」

「至急ってことは、何か大事な用事なんだよ」

「たく、お前一人でも戻れるな?」

「戻れるよ、ちゃんと道は覚えたから」

「ならいい、くれぐれも男を投げ飛ばさないようにな」

「分かってるよ」

話しかけられる前にクラスに戻ればいいし。

遼河と別れ、階段を登ろうとした時、誰かとぶつかってしまった。

「す、すみません!」

勢いよくぶつかったわけじゃなかったから、そんなに痛くなかったけど、見知らぬ男にぶつかってしまった。

「いや、こちらこそ不注意だった」

その声に聞き覚えがあり、私は顔を上げる。

「…隼人」

隼人は、私の姿を見ると驚いて後ずさる。

「ま、待って隼人!私隼人と―――」

「僕に近寄らないでよ」

「でも…、私ちゃんと隼人と話したい!」

「話すことなんてないよ、もう終わったことなんだからさ」

隼人は、私から逃げるように階段を登っていく。

「ま、待ってよ隼人!」

私は、隼人を追いかける。