あの頃の想いをもう一度

遼河は、私の為に私のことを引き受けてくれた。

小さい頃も、遼河は私を助けてくれた。

私が遼河を傷つけても、遼河は私のことを考えてくれた。

「ま、待って!」

私は、部屋から出て遼河を引き止める。

「皐月?」

予想外だったのか、遼河は驚いて振り返る。

「待って遼河!私は、遼河のことまだちゃんと知れてない」

「…?さっき説明しただろ?」

「でも、遼河の気持ち分からない!」

その言葉に、遼河は目を見開く。

「遼河は、私の為に私のことを引き受けてくれて、この体質を治そうとしてくれた。じゃぁ、何で私に触れようとしなかったの?」

「…。お前が記憶取り戻すと思ったから、あと……」

遼河は、私から目を逸らす。

「また、お前に拒まれるのが怖かった」

「えっ…」

「またお前に拒まれたら、俺はお前にどう接していいか分からなくなると思った。今もちょっと怖いけどさ」

遼河は、私に向かって手を伸ばす。

「すぐそこに居て届く距離、だけどお前の体質が治るまで、俺はお前には触れない」

その言葉が、私に突き刺さった。

「だから、俺の事は気にするな。隼人のこと考えてやれ」

遼河は、逃げるように部屋へと入ったけど、私はその後を追いかけた。

「待って!遼河!」

「お前なぁ、しつこいぞ!」

「遼河は、優しい!」

「…はっ?」

わ、私何言ってるの?