あの頃の想いをもう一度

「なら、ここで話す」

遼河がその場に座る音がした。

「お前、隼人の話し聞いてどう思った?」

私は、感じたことや思ったことを口にした。

「…私は、遼河と隼人を…、深く傷つけたんだと思った。私は、最低な人間だと思った」

少しずつ、言葉を紡いでいく。

「私は、二人に酷いことしたのに、それを忘れて普通に生活していた。隼人が私を恨む気持ちも分かる……」

「俺は、お前が俺達を拒んだのは、仕方がないと思ってる」

「え……」

そういえば、さっきもそんなこと言っていた。

「だって、あの時俺達まだ七歳だぞ。皐月だってあの時、自分の気持ちの整理や、誰に相談すればいいのか分からなかった」

「でも、傷つけた事は変わらない」

「確かに、皐月は俺達を傷つけた。最初は、理解出来なかった。あんなに仲が良かったのに、何であんなことを言ったのか」

遼河は、息を深く吐く。

「でも、嫌いにはなれなかった」

「えっ……」

「何か事情がある、俺はそう思った。だから、月子さんに確認した。それで、お前の体質を知って、その原因も知った」

だから、私のことを引き受けてくれたの?

「前にお前を見かけたことがあったんだ」

「どこで……?」

「お前の学校の近く、お前の姿を一目見たくて行ったら、男に囲まれるお前を見た」

い、いつの話だろ…。

「でも、男を投げ飛ばすお前を見て、やっぱり体質の事は本当何だなって思った」

嫌なところを見られた…。

「それで、お前と再開して、俺達のことを覚えていないのには、正直救われた」

「何で?」

「覚えていない方が、お前の幸せだからだ」

その言葉に体が熱くなる。

「きっとお前のことだから、思い出したら自分を責め続ける、そう思った」

今その状況だけど…。