あの頃の想いをもう一度

「顔色悪いけど、どうしたの?」

「いや…その…」

流石にこれは本人には言えないよ。

「もしかして、遼河に近づくなとでも言われた?」

図星をつかれ肩が上がる。

「酷いなぁ遼河、幼馴染なのに」

「そ、そうだよね!隼人は、私の幼馴染なのに」

そう言うと、隼人の表情が変わった。

「あんたがそう言うんだ…」

「えっ?」

隼人の手が私に伸びていることに気づかなかった私は、手首を力強く掴まれる。

「いたっ!」

そして、両手首を頭上で固定され、コンクリートの壁へと押し当てられる。

「な、何すんの?!」

私の体に鳥肌がたった。

その時の隼人の表情が、とても怖かったからだ。

人を恨むような表情で、今にも人を殺しそうな瞳。

(こ、怖い…)

体が震えた。

「震えてるんだ。引き金を引いたのは、君なのに」

「な、なんのこと?!」

体は震えていたけど、普通に話せた。

「何のことって、こういう事だよ!」

「んっ!!」

私の唇に、彼の唇が押し当てられる。

(なに…これ)

頭の中が真っ白になった。

今自分が何をされているのか分からなかった。

「へぇ、面白い顔するね。泣くのとか思った」

「い、今…何したの?」

声が震えた。