あの頃の想いをもう一度

こ、これはまさか、世に聞く両手ドン?! 

前に通っていた学校で、一応噂になっていたから知っているのだ。

……って! 

そんなこと言っている場合じゃなかった! 

今の私と遼河の顔はとても近い。

まともに遼河の顔が見れない私は、顔を真っ赤にして目を逸した。

「おい……」

「は、はい!」

咄嗟に叫んでしまい、体が震えていることに気が付いた。

そんな私の様子に気が付いたのか、遼河は少し優しい声音で言う。

「そんなに怖がるな」

「だ、だって……」

こんな近くに男が居るのは、とても久しぶりだし、怖がるのが当然だ。

何をされるか分からないのだから。

「……じゃあ、今ここで特訓してやる」