あの頃の想いをもう一度

私は、遼河の頭をチョップした。

「いた…」

「あのねぇ、遼河が何を考えてるか知らないけど、私は遼河が嫌だだなんて、一回も思ったことないよ」

「……」

その言葉に、遼河は目を見開く。

「そりゃあ、遼河より隼人の方が優しいし、気配りいいし」

「おい、それは俺に喧嘩売ってんのか?」

「だから!そうじゃなくて!」

私は、自分の顔を遼河に近づけた。

「私は、遼河がいいの!」

「…は?」

「…あ…」

言ったあとから恥ずかしさがこみ上げてきた。

今とんでもないこと言ったよね私…。

「ほぉ、そんなに俺がいいのか」

「え?!」

遼河は、何か悪戯を考えたような笑みを浮かべていた。

「べ、別に変な意味なんてないからね!」

「分かってるよ」

私の反応を見た遼河は、くすくすと笑った。

なんか、心配して損した。

「もう、遼河なんて知らない」

「ちょっと待て」

「へ?」

遼河に手首を掴まれ、私はそのまま遼河の部屋の中に連れ込まれる。

「な、何する気?」

「いや、特に何も。ただ特訓しようと思って」

「え?なんの?」

今この状況でなんの特訓?

「特訓なら、されても仕方がないよな」

「な、なんのこと?!」

「それに、俺は今日お前が昨日のことを覚えていなくてショック受けたし」

「あ、あれは遼河が何もないって言ったんじゃん!」

結局なんかあったんじゃん!

どうしよう、絶対遼河根に持ってるよ。

だとするなら、昨日されたことを今からやるんじゃ…。

私は血の気が引いた。

「そんなに嫌がんなよ」

「い、嫌な予感がして…」

私は後ろへ後ずさる。