あの頃の想いをもう一度

隼人を玄関先まで送る。

「じゃあ、またね」

「また明日ね」

隼人は、私の頭をポンポンっとすると、部屋から出ていった。

「さてと…」

私は、遼河の部屋の方に目を向けた。

扉からは、黒いオーラが飛び出ているように見えた。

(相当怒ってる…)

でも、怒るのも無理もないか。

遼河に心配かけちゃったし…。

私は、遼河の部屋の前に立ち軽くノックする。

「なんだ?」

中からは低い声が聞こえた。

「り、遼河!あのさ!」

私が遼河の名前を呼ぶと、すぐに遼河は扉を開けてくれた。

「隼人かと思った」

「そ、そうなんだ…」

どんだけ隼人のこと邪魔だと思ってたんだろ…。

昔みたいに仲良くならないのかなぁ?

「それで、本当に風邪は良くなったのか?」

「うん、ばっちし!」

「それならいいが…」

遼河は、私の額に手を当てる。

急にそんなことをされたので、頬が熱くなるのが分かった。

「熱はないみたいだな」

「だ、だからないってば」

私は、平然を装いながらそう言った。

「ふーん…」

「な、なにその疑わしい目は…」

「いや、お前俺より隼人に看病されたかったのかなって思ってさ」

「は?はぃ?!」

今日の遼河は、やっぱりどこか変だ。