あの頃の想いをもう一度

「その時は、僕達で何とかすればいい」

「そういうレベルじゃないだろ!今度こそ、皐月の心に深い傷を残すかもしれないんだぞ!」

「会わせる前から諦めるなよ。やってみなくちゃ分からないことだってある」

「それでも、俺はやっぱり反対だ!」

その時、部屋の扉が勢いよく開けられた。

「もう少し静かにしてください?病人が寝ています」

「す、すみません…」

先生は、交互に俺達の顔を見たあと、溜め息をこぼす。

「二人して可愛いあの子を取り合うのはいいけど、もう少し彼女のこと考えてあげて」

「どういう事ですか?」

隼人は、先生を軽く睨む。

「貴方は、隼人君だったかしら?隼人君は、彼女以外の子に、あまり信頼を寄せていないみたいね」

その言葉に、隼人は驚き目を見開く。

この先生は、たまに人を見透かしたように言ってくることがある。

それは、もちろん殆どの確率当たる。

「皐月さんに何があったかは聞かないけど、あの子を大切に思うなら、彼女の言葉を聞くことよ。それに、遼河君の言葉もね」

隼人は、先生から目を逸らす。

「分かりました…」

「それでよろしい」

先生は、満足なのか笑顔を浮かべて笑う。

「それから、彼女の治療終わったわよ。三日くらいは安静にさせてね」

「分かった」

俺は、皐月の所へと向かう。