あの頃の想いをもう一度

【遼河】

俺は、今隼人の部屋の前まで来ていた。

皐月を迎えに来たからだ。

十一時を回っても中々帰ってこないから、心配になって迎えに来た。

「誰?」

部屋の中から、隼人の低い声が聞こえた。

「俺だよ。遼河」

隼人は、部屋の鍵を開け扉を開ける。

「珍しいね、僕の部屋に来るなんて」

「皐月を迎えに来たんだよ」

「まさか、知ってたの?」

「あいつ、嘘つくの下手なんだよ」

俺は、隼人をじっと見た。

「ちゃんと、皐月と話せたか?」

俺がそう問うと、隼人は頷く。

「あぁ」

「そっか、なら良かった」

俺は、隼人の部屋の中へと入ろうとする。

「待ってよ、何で入ろうとしてんの?」

「はぁ?今言っただろ?皐月を迎えに来たって」

隼人は、俺を押し返し部屋から出る。

「何のつもりだ?!」

「君が前に僕にした事と同じことをしたんだよ」

「あっそう」

こいつ、ムカつくな…。