あの頃の想いをもう一度

「僕は、本気だ。もし皐月が遼河を好きになっても、チャンスがある限り、僕は君を好きでいる」

「で、でも……!」

目の前がぐるぐるしてきた。

「僕は、遼河と違って積極的にアプローチしていくから」

「え、ええ?!」

「覚悟しておいてよ」

そ、そんな!

き、急にそんなこと言われても!

「は、隼人は、昔から私のこと、好きだったの?」

「もちろん」

な、何て可愛い笑顔…。

さっきの隼人はどこに行ったのやら。

パッと見クールな美少年に見えるくせに!

何このギャップ!

「でも、返事は今じゃなくていい」

「え?!」

いいの!と、少し思ってしまう。

「今聞いたって、君は答えられない」

「そ、そうだけど」

「だから、君が僕を好きになった時に言って欲しい」

それってもう私を好きにならせることでいいの?!

「だから、まずこれは――」

隼人は、私に顔を近づけ唇を重ねた。

「ん!」

ま、また!

今度は、隼人からの本気のキス――。

「僕が本気だって分かった?」

「わ、分かったけど!い、今のは!」

「だって、皐月はこういうの、気にしないんじゃないの?」

「そ、そんな訳あるかー!」

もう、一体なんなの?!

隼人は、私の反応を楽しそうに笑っていた。

心の底から。

(良かった、ちゃんと笑えて…)

ピンポーン――。

すると、誰かが隼人の部屋のインターホンを鳴らした。

「こんな時間に誰だ?」

時間はもう十一時を回っていた。

「僕が出るから、皐月はここにいて」

隼人は、真剣な表情へと変え、玄関へと向かった。