私は、目の前の光景に絶句していた。

お母様から手紙をもらった私は、月子と共に指定された学校へと足を運んでいた。

まだ新しく建ったばかりなのか、真っ白な校舎が目の前に建ち、私立の高校よりもはるかに広い敷地が広がっている。

そんな学校が目の前にあったら、これからの学校生活に期待を抱くのだろう。

だがしかし、私はそれどころではなく、目の前の光景に恐怖を抱いていたのだ。

「……っ!」
 
私の目の前には……どこを見ても――

「な、何で?!」

頭に酷い衝撃が走ったかの如く、酷い目眩が私を襲った。

……左を見ても、右を見ても、前を見ても、後ろを見ても、どこもかしこも【男】しか居なかったのだ。