「な、なにを」
「若草色と空色の髪の毛、澄んだ泉のようで新緑のような美しい瞳。
白魚のようななめらかな白さの角……これは無くしちゃいけないよ。
だめだ」
ふるふると首をふり、彼は今度は私の手を握りしめた。
いつもより冷たい体温に背筋が泡立つ。
「……僕は君を殺したくないんだ」
「でもっ……ならわたしはこのままあなた様が死んでいくのを見ていろというのですか?そんなの、死んでも嫌、です」
「なら、里……君に、お願いがあるんだ」
「なんでしょう?」
改まって言う彼に、わたしも身構えた。
そして彼は、あまりに残酷な言葉を口にした。
「里。どうか僕を一一食べてくれないか?」



