どうしよう、と策を考えていたところ、後ろから声をかけられた。
「あら、どうしたの?」
「下照比売」
「何か彼にご用?」
「鳥を殺させろって下から言われたんだ。鳥は中庭にとらえてあるから、あとは彼が殺してくれればいいんだけど……」
「ふーん。あのうるさいのを殺せと。変な命令を出すのね」
心底興味無さそうな彼女は、彼の頭にそっと手をあてた。
「3つ手を叩いたら、あなたは布団から出て鳥を殺すのよ。いい?」
妖しくそう命令し、彼をまた布団に横たわらせる。
「武器はどうしようかしら」
「ああ、たしか彼が持ってたような……」
「あらほんと?」
「ここらへんに……」
彼の服やらなにやらをどけていくと、矢筒と弓が出てきた。
これでいいだろう。
彼の目の前にそれを置き、下照比売に目で合図をした。
「行くわよ、1、2の一一3」
ぱん、ぱん、ぱん。
小気味よく手が鳴り、彼がむくりと起き上がる。
そして目の前の弓を手に持ち、中庭でギャーギャー騒ぐ鳥に構える。
「何をする!く、狂ったのか天稚彦!!」
騒ぐ鳥を気にもせず、めいっぱい引いてから、彼は矢を射った。
勢いよく胸に穿かれた矢。
そのまま貫通し、勢いそのまま一一天へ。
鳥はあっけなく絶命した。



