「ひ、」
いきなり、肩を抱きしめられる。
わたしよりずっと熱い体温。
染まっていくように、私も熱くなっていく。
「そうか、そうか一一君は本当に、どこまでも可愛いな」
「なん、」
「全てが終わったら、上に一緒に行かないかい?」
息が詰まるかと思った。
何を言ってるんだ、この人は。
「妹か娘のように思ってるんだ」
「お友達じゃなかったんですか」
「どちらかというと妹かな」
妹か……。
いくら願っても、彼女の立場には立てないのだ。
わかってはいるが、やはり胸に小さく傷がついていく。
「わたしごときが」
「君だからいいんだ。ね?考えておいてよ」
肩からそっと手を離し、じゃあね、と去っていく。
呆然と彼を目で追うことしかできなかったわたしは、突如その気配に気づいた。
「……子鬼」



