時は神様と人間が入り交じる、神話の時代まで遡る。


わたしはしがない鬼で、ただ変幻が得意で一一体のいいおもちゃとして使われていた。


素戔鳴尊(スサノヲノミコト)という、根の国一一俗に言う地獄とかそんな感じのとこの管理をしている神様がいて、その人の最愛の櫛名田比売(クシナダヒメ)のマネをして、癒しを与えていた。



人間である彼女はとっくに死んでいた。



他にたくさん神様のお嫁さんはいるけれど、やっぱり一番思い入れがあったみたいだ。


暇があればわたしをよんで、愛しい人の真似をさせた。

わたしはただ、褒美を目当てに我慢をするだけ。