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夕方近く、圭吾さんと揃って遊園地からアトリエに戻ると、俊さんは「亜子は帰るところが違うだろ」と冷たいことを言って私をからかった。
確かに私はそのまま家に帰ればよかったのかもしれないけど、それはちょっとひどい。
「で、その妙な取り合わせのぬいぐるみと花束は?」
私たちが持っていたものを見た俊さんが尋ねる。
「これは遊園地でもらったの。ちょうど五千万人目の来場者に当たっちゃって」
「五千万人目? ……やっぱり行かなくてよかった。そんな歓迎をされたらたまらない」
俊さんは顔をしかめながら首を横に振った。
もともと行く気なんてなかったくせに。
でも、俊さんがぬいぐるみと花束をもらうところを想像すると、それはそれでなかなか笑えるシーンだ。
ひとりでクスクス笑っていると、俊さんは「なんだ」と眉をひそめた。
「ううん、なんでもない」
途中で止まってしまった観覧車は、あれからしばらくして動き出し、私たちはやっと地上へと戻ってこられた。
それからさらにひどくなった雪のせいで、遊園地はガラガラ状態に。



