「えっ……」
誤解を招くようなことをサラリと言わないでほしい。
おかげで心臓が大きく飛び跳ねた。
圭吾さんにしてみたら、なんてことのないセリフなんだろうけど。
「少し休憩しようか」
圭吾さんに言われて、通りかかったベンチに腰を下ろす。
それと同時に、彼は繋いでいた私の手を離した。
温めてもらった手が、一気に冷たい空気にさらされる。
熱を引き留めようと、膝の上で両手を組んだ。
そのときふと、空から白いものがふんわりと舞い降りる。
それが私の手の甲に落ちて、じわっと消えた。
「……雪だ」
空を見上げると、一センチ四方のぼた雪がいっせいに降ってきた。
分厚い雲でも抱えきれなくなったようだ。
「これからどうしようか」
圭吾さんが空を見上げながら言う。
このまま雪が止まなかったら、園内の乗り物も休止になってしまうかもしれない。
せっかく来たのに……。



