「じょ、冗談って……。圭吾さん、ひとりで乗ってくればいいじゃん」
ついいじわるなことを言いたくもなる。
「いいって。せっかくふたりで来たのに、ひとりで乗ったってつまらないよ」
「でも乗りたいんでしょ?」
私に合わせていたら、圭吾さんの乗りたいものになにも乗れなくなる。
私と遊園地に来てもつまらなかったと思われるのは心外だ。
「だから冗談だって。俺は乗らないよ」
「でも――」
圭吾さんが振り返りざまに笑みを浮かべる。
「亜子ちゃんって意外と強情だったんだ」
「ご、強情!?」
それはちょっと言い過ぎだ。
確かにいじわるで言ったところもあったけど、乗りたいものに乗れなかったら圭吾さんが楽しくないんじゃないかと思っただけなのに。
思わず口が尖った私を見て、圭吾さんはまた笑った。
「気をつかわなくていいから。ふたりでこうして歩いてるだけでも楽しいし」



