それは、ずっと前にも、こうして圭吾さんと手を繋いだことがあるような奇妙な感覚だった。
……ううん、そんなわけがない。
圭吾さんとは二週間前に知り合ったばかりだし、こうして手を繋ぐのだって初めてだ。
それなのに、どこか懐かしくて愛しい気がしてならなかった。
「次はあれに乗ろうか」
「うん」
返事をした私に圭吾さんが「本気で?」と聞き返す。
「え? なにが?」
繋がれた手にばかり意識が集中してしまって、圭吾さんの話をうわの空で聞いていた私。
彼の質問に、適当に返事をしていたのだ。
「あれに乗ろうって言ったんだけど」
圭吾さんが指差したのは、高い空の上からパラシュートのついた乗り物で降下するものだった。
「――む、無理! 絶対に無理!」
ジェットコースターで懲りてしまった。
きっとあれに乗ったら、今度こそ気絶する。
全力で拒否してみせると、圭吾さんは「冗談で言ったんだよ」と笑い飛ばした。



