売れっ子だとか人気画家だとか、そういうことは関係ないの?
「開けることと、集客できることとは別問題」
なるほど。
そういうことか。
「俊さんの描く絵、俺すごく好きです」
圭吾さんの言葉に、俊さんが「そう?」なんて照れくさそうにする。
「私も好きだよ」
ね? とばかりに圭吾さんと頷き合った。
お世辞でもなんでもない。
これは正直な感想だ。
「そこまで言われちゃ、これをやらないわけにはいかないな」
俊さんがコートのポケットから取り出したのは、なにかのチケットのようだった。
「個展のチケット?」
「個展は無料だ」
「それじゃなに?」
俊さんはテーブルの上にそれを置いた。
するとそのチケットには、【ドリームワールド入園パス】と書かれていた。
遊園地のチケットだ。



