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登校途中に寄ったコンビニで買い込んだサンドイッチとおにぎり、それからオレンジジュースをテーブルに広げた。
お昼になると香織とふたりでたまに忍び込む化学室は、今日もまたアルコールや薬品の匂いを漂わせていた。
冬休みでしばらく人が入らなかったせいもあるのか、いつもよりも匂いがきつい気がする。
暖房も入っていないから、教室よりもずっと寒かった。
私たちの吐く息も白く舞い上がる。
始業式のあとからすぐに通常通りの授業なんて、いったいなんの修行なのか。
お正月を越して怠けた体と頭には、かなりつらい。
「お弁当は?」
小さなバッグから弁当箱を取り出しながら香織が尋ねる。
「今日はなし」
お母さんとは絶賛ケンカ中だ。
確かめてはいないけど、きっとお弁当は作ってくれていない。
朝ごはんだって食べずに出て来たおかげで、すっかり腹ペコだ。
昨夜は俊さんのところでカップラーメンだけだったし。
「それで昨日の男の人はどうしたの?」



