あの神社での出来事や、亜子ちゃんが見た夢。
正直言って、亜子ちゃんが美由紀の生まれ変わりかもしれないと思ったこともあった。
いや、事実、そうなのかもしれない。
でも、それを抜きにしても美由紀ではなく、亜子ちゃんが俺の心の大部分を占めるようになっていた。
亜子ちゃんがこの世に生を受けるまで、あと五十二年。
亜子ちゃんとの約束は、必ず守ってみせる。
あの神社で、俺たちは絶対に再会するんだ。
俺はそれ以来、俊さんにもらった手帳に、亜子ちゃんにあてた手紙を年に数回書くようになっていた。
亜子ちゃんの元へは決して届くことのない手紙を――。
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昭和四十年十月
亜子ちゃんとの約束通り、美由紀の幸せを考えた決断をしたよ。
美由紀は予定通り俺の幼馴染と結婚した。
亜子ちゃん、この想いを伝えずに帰ってきたこと、許してくれるよね。
二〇一七年四月十六日にあの神社で必ず会おう。
亜子ちゃんとの再会まで、あと五十二年
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昭和四十三年八月
あれからもう三年の月日が経ってしまった。
亜子ちゃんのことを忘れた日は一日もない。
あの写真を見ては、亜子ちゃんと一緒に行った遊園地のことを思い出すんだ。
亜子ちゃんがコースターを苦手で高所恐怖症だと知らずに、怖い思いをさせたよね。
ごめん。
でも、あの日は本当に楽しかった。
亜子ちゃんに黙って写真を持って来てしまったこと、謝るよ。
亜子ちゃんとの再会まで、あと四十九年
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