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「ねぇ、お兄ちゃん、ここにふたりの名前を彫らない?」

「名前?」

「うん。永遠に刻まれるように」

「でも、神社のものにそんなことしてバチが当たったりするんじゃないか?」

「えー? お兄ちゃんって意外と小心者なのね」

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「お父さん、お母さん、私、あの人と結婚しなくちゃダメ?」

「どうしたんだ。他に好きなやつでもいるのか?」

「……あ、ううん」

「美由紀ちゃん、それならなにも悩むことなんてないでしょう? あの方は圭吾の幼い頃からのお友達だし、優しい方よ」

「うん、分かってる……」

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「美由紀、俺たち、ずっと一緒にいられるよな?」

「……うん」

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