桜の花びら、舞い降りた


私の中に感じる美由紀さんの魂だから。
それは、私本人じゃない。


「圭吾さんを元の世界に帰らせてあげたい」

「亜子はそれでいいの? 彼が過去に帰っちゃっても」

「それが圭吾さんの望むことなら……」


圭吾さんの望みは私の望み。
私は自分にそう言い聞かせた。

圭吾さんの気持ちを一番に尊重したい。


香織の家を出ると、さっきよりも激しく雪が降っていた。
夕暮れの中、ゆっくり静かに降り注ぐ雪を頭に積もらせながら、私は家へと帰った。