「あの、八重は、大丈夫なんですか……?」
杏奈の声に目を覚ますとわたしの視界には真っ先に白い天井が映り、薬品の匂いが鼻をくすぐった。
「あっ……!八重、起きたの?」
「……んっ。わたし、もしかして倒れた?どうやって、保健室に」
まだ完全に開いていない瞼を開ければ心配そうに覗く杏奈と目が合って、自分がベッドの上にいることを知った。
……まだ頭が、ズキズキと痛い。
「少し休めば大丈夫よ。軽い熱中症ね。この時期は、本当に気をつけないと怖いから」
落ち着いた様子で説明する夏目先生の声に、「良かったぁ!」と杏奈は安堵の息をついた。



