スカートって、まさか………、
「え……!?うっ、嘘だ……!?」
寝たフリを決め込んだはずのわたしが、光の速さで飛び起きたのは言うまでもない。
ペラペラの夏仕様の薄いタオルケットを、ぶっ飛ばして起き上がったあたしの視界に一番に映り込んだのは。
「お目覚めはいかがですか?眠り姫」
挑戦的な笑みを零した七瀬先輩だった。
「あ、アナタ、さ……最低!!」
ーーーわたしは七瀬 昴が大嫌いだ。
一度はふっ飛ばしたタオルケットをするすると手繰り寄せると、くしゃくしゃになってしまったスカートを隠すように覆った。
「ズルいなぁ。寝たフリなんてしちゃってさ?」



