「勘弁してくださいっ。わたしは、アナタと会ってることがバレたら一貫の終わりなんです……っ、だいたいアナタがここに……」
「もう黙れよ」
ーーートンッ
七瀬先輩は窓に背中をくっつけたわたしに覆い被さるように両腕で囲んだ。
長い前髪がわたしに降りかかってくる。
早鐘を打つような鼓動が激しくて、一瞬の出来事に声の出し方すら忘れてしまった。
「え……っ!な、なっ、七瀬先輩!?」
「……きゃっ!!な、なんで……っ」
廊下に響き渡るくらいのボリュームで文句を言っていた女の子達の驚愕っぷりが、その短い叫びだけでも感じ取れた。
「悪いけど、取り込み中」
教室の入り口の前にいるであろう女の子達に顔だけを向けて、妖しげに答える。



