【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて




重なるように囁かれた言葉に不覚にも再びドキッと胸が音をたてるから、今までにないくらいの混乱が生じた。


わたし……この人を前にすると、どうしてこんなに冷静でいられないんだろう。

いつものわたしじゃない。

きっと恋愛や、悔しいけれどカッコいい男の人というものに対しての免疫が限りなくなさすぎるせいだ。



「それに言っただろ?」



と、窓に背中を押し付けるわたしの頭の横に腕をついて見下ろす。


これ以上、動揺させる言葉を吐かれたらどうしたらいいんですか。



「会いたい時にお前に会いに行くってな?」



オレンジ色の夕陽に染まった熱っぽい表情の七瀬先輩は、大胆不敵にわたしへ言い放った。



「どうして、わたしなんかに構うんですか……」


「お気に入りだから」



そんな中途半端で曖昧な言葉でくくられたって返し方すらわからない。


どこまでも身勝手で、なんてわがままな男。


それに振り回されてるわたしは、きっと熱さにやられただけだ……。