ーーーコンコンッ!
「……夏目先生?職員会議の時間ですが?」
唐突現れた救世主の声!
夏目先生は「七瀬君も、早く出なさいよ!」とまるで逃げるように去っていった。
いやいやっ、夏目先生……ここは、この美しい悪魔も引っ張り出してくださいよ……。
静まり返る保健室にはわたしと七瀬先輩の二人しかいないことは想像がつくけど。
「おい。ほんとに寝てんのかよ?」
いいえ、起きてますけども……。
幸いわたしは目を閉じていたから少しも動かなければバレるはずなどない。
規則正しい呼吸を繰り返すフリをしてみせる。
は、早くカーテン閉めて………。
わたしは何も聞いてないし、絶対に七瀬先輩と夏目先生の怪しい関係を誰にも言いふらしたりしないから……!
お願いだから、早く………。



