【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて




「……あのっ、わたし、は……そのっ」



人間、予期せぬ事が起きるとどうやらテンパって言葉が出てこないらしい。



「なにしてんの?お前」



美しい悪魔のお目覚めです……。


飛び付くように七瀬先輩のーーいや、むしろわたしの席なんだけど、離れると窓に背中がぶつかった。



「なっ、なにって!それは……っ、こっちの台詞ですよ。わたしの席で、一体……」



普通に考えてアナタがわたしの席を奪ってるってわからないですか?


とは簡単に言えずに、やり場のない目線を動かせる他なくて。



「なんで、そんな顔赤いわけ?」


あ、声が寝起きだ。



「いや、……ちょっと、」



赤いなんて……まさか、ありえないですから。


寝起きの七瀬先輩の声はいつもよりも一段と低い声で、少しだけ掠れたみたいな音を出す。